福祉工場で働くということ。障害者が/障害者と #8

担当:関 ひかり
看護師

毎日、朝から夕方まで勤務して、ペットの世話をして、夕飯食べて、お風呂入って……と、日々同じことの繰り返しで過ぎていきます。大田福祉工場は土日祝日、ゴールデンウィーク、年末年始と休みが多く、仕事の他に何か楽しみを見つけて張りのある生活をしたいと考えていました。

ちょうど昨年の春に引越しをして、地域になじみたいと思っていました。夏祭りで盆踊りを楽しみ、来年の夏はあのやぐらの上で踊りたい!と思いました。踊りの先生を探したところ、家をリフォームしてくれた職人さんのお母様が教えていると情報を聞き、早速、アポイントを取って会うことができました。なんと、これまでの私には縁もゆかりもない日本舞踊の教室だったのです。

盆踊りじゃないの?と不安になりました。まず、先生に自分は難聴があることを話し、聞こえないのにどうやって指導してくれるのかしら?と不安でした。先生は大きく口を開けてゆっくり話してくれます。曲の出だしはカウントをしてくれ、細かい振り付けは言葉ではなく、私の隣でゆっくりと動いて教えてくれます。

私は補聴器を髪の毛に隠していたのですが、着物を着るときは髪をまとめるため、これまで他人に補聴器を見せる勇気がなかったのですが、そうすることでなんだか吹っ切れたような気分になりました。

お稽古は着物の着付けから始まります。着物を持っていなかったのですが、先輩方が譲ってくれ、あっ!これは…どうやら入門したらすぐには辞められないなという状況になってしまったようです。踊りの世界は優雅と思っていましたが、入ってみると体育会系のような感じで、上下関係も礼儀作法もとても厳しいです。家元からのしきたりもあって、その一つ一つを伝授してもらえるのも新鮮です。

何か新しいことを学ぶことは、自分を成長させることができるものだと思います。モチベーションを上げて仕事でもパフォーマンスを発揮していきたいです。